• コラム

2015年8月21日 | カンボジア

日々刻々と。まもなく日本と対戦するカンボジアサッカーは急成長中!

アジアサッカー研究所が以前より注目し続けている国の一つがカンボジア。

ASEAN加盟国内でのFIFAランキングでも常に下位に甘んじている存在のカンボジア代表が
国内でその人気が高まり、ロシアW杯予選では5万人を上回る超満員の観客を集めている。

きっかけとなったのはW杯1次予選でマカオ代表を破り(ホームで3-0,アウェイで1-1)、
カンボジア史上初めてW杯2次予選に進出したことだ。
(そして日本代表と同組になり、9月には埼玉で、11月には首都プノンペンで日本代表と対戦する)

2次予選が始まり、2試合とも負けているが、徐々に観客はふくらみ続け、満員のスタジアムが帰ってきた。

60年代のベトナム戦争をきっかけにカンボジアでも内戦がおき、それを機に廃退してしまった以来の出来事となっている。


1964年(東京オリンピックと同年)に完成したスタジアム。フランス人建築家による設計で、当時東南アジアでこれだけのスタジアムを持つ国は他に無かった。


ロシアW杯アジア2次予選進出以降の同スタジアム。昨年までサッカーの試合はほとんど観客は入らなかった。


代表戦のチケットは軒並みソールド・アウト。(ちなみに代表戦チケットは7US$)
半年前までは街角で同国代表ユニフォームを着ている人は見かけなかったが、
今では沢山の人がカンボジア代表のユニフォームを着ている。
(代表ユニフォームはタイのFBT社がサプライをしている。彼らにとっては
これほどまでに人気がでるとは思っていなかっただろう)


代表チームを応援する女性ファンも登場。彼女らの目当てはスターとなったFWワタナカだ。


この人気の根本的な理由は前述のW杯1次予選での勝利にあるが、
その背景としてはAFCの予選方式変更にあると考えられる。
FIFAランキングの下位チームに2次予選進出のチャンスが生まれたのだ。

これに、カンボジアの経済発展、カンボジア協会の代表チームの
強化の努力などの要因も合わさってこの状況が生まれた。

ちなみに、2019年のAFCアジアカップでは出場国が16から24に増加する。
今までほとんど東アジアと西アジアの国しか参加できていなかったが、
東南アジアのクラブもアジア全域の舞台に参加しやすい状況が生まれる。

この代表チーム人気は、育成カテゴリーの代表や国内リーグにも飛び火している。

このコラムでもお伝えしたインドネシアへのFIFAの制裁により
AFF(ASEANサッカー連盟) U-16大会のインドネシア開催がカンボジアでの開催に変更になった
今まではカンボジア国内でも無名の存在であったカンボジアU-16代表が瞬く間に話題になり、
大会はテレビ放送され、5万人収容のスタジアムは連日満員となった。
尚、同チームの監督はベガルタ仙台育成部の壱岐友輔氏が指揮をしている。
また、8月下旬には日系サッカー事業者の「GFA Soriya」がU-15の国際大会を実施する予定だ。


カンボジア代表の未来を託された日本人監督の壱岐友輔氏(ベガルタ仙台育成部・左)


そして国内リーグにも変化が起きている。
代表チームの選手を一目見るべく、リーグ戦に足を運ぶ客も増えた。
昨季までは目で数えられるほどの観客しかいなかったのだが、
いまでは平日の昼間キックオフの試合でも500人ほどの観客を集める試合もある。
ここでも今季から初参戦の日系のクラブカンボジアンタイガーFC」が奮闘している。
観客動員を増やし続け、先日の土曜日に行われた2位プノンペンクラウンとの対戦では
クラブ史上最多の観客動員数である650人を記録した。


今季から参入のカンボジアンタイガーFCは、日本人フロントによるアイディア溢れたホームゲーム運営でカンボジアリーグに新風を吹き込み、観客を増やし続けている。


(アジアサッカー研究所/四方)

[ASEAN各国のFIFAランキング] (2015年8月6日現在)
125位 フィリピン
139位 タイ
153位 ベトナム
155位 シンガポール
162位 ミャンマー
163位 東ティモール
165位 インドネシア
168位 ミャンマー
177位 ラオス
180位 カンボジア
183位 ブルネイ
※(AFF(ASEANサッカー連盟)には2013年よりオーストラリア協会(同61位)加わっている)


[参考]
日系サッカースクールGFA Soriya、カンボジアで U15 国際大会を開催
http://ja.ifaf.asia/news/1776

世界初?のオーナー兼選手となった加藤明拓の挑戦inカンボジア
http://ja.ifaf.asia/column/1443

カンボジアリーグの日本人選抜チーム、カンボジア代表と対戦
http://ja.ifaf.asia/news/1464

2014年、激変の新興カンボジアリーグ、日本との繋がりが加速
http://ja.ifaf.asia/column/821

電通スポーツアジア、カンボジアの強豪クラブと戦略的提携
http://ja.ifaf.asia/news/536