• コラム

2014年12月31日 | インドネシア

2014年インドネシアサッカー、Jリーグとの提携1年目を振り返る

2014年1月、Jリーグはアジア戦略の一貫として、インドネシア・スーパーリーグとのパートナーシップ協定を締結。この影響もあり、ヴァンフォーレ甲府にMFイルファン・バフティム、コンサドーレ札幌にMFステファノ・リリパリという2名のインドネシア人プレイヤーがJクラブに加入した。インドネシア進出に向けた動きを見せるJクラブも出始め、来年以降のさらなる両国関係の促進を予感させることとなった提携1年目の今年度を振り返っていきたい。

インドネシアのスターと呼ばれ、甲府に加入したFWイルファンは、J1リーグ戦での出場は無かった(ナビスコ杯と天皇杯で1試合ずつ出場)ものの、山梨県から任命された「やまなし大使」として、ツイッターなどでインドネシア人に向けた同県の観光地などのPRに貢献した。イルファンは来シーズンよりコンサドーレ札幌に移籍することになっているが、北海道もインドネシア人観光客の増加を目指しており、イルファンには実力面での貢献はもちろん、山梨県同様、インドネシア国民に向けて北海道をPRする役割も期待される。なお、今季所属した札幌で構想外となり、イルファンと入れ替わる形で札幌を退団したMFステファノは、ガンバ大阪と1月に親善試合を行うプルシジャ・ジャカルタ(インドネシア・スーパーリーグ)への移籍が有力視されている。

ガンバ大阪も積極的にインドネシア進出を目指しているクラブの一つだ。大統領選の影響から中止となってしまったが、6月にプルシブ・バンドゥン(インドネシア・スーパーリーグ)との親善試合を企画するなど、早くからインドネシアに目を向けていた。10月にはジャカルタでサッカー教室を開催、来年1月にはプルシジャ・ジャカルタとの親善試合を行うことも決定しており、いよいよ本格的に動き出した格好である。10月にサッカー教室を開催した時には、同時にパナソニック・サッカーフェアという同社商品のPRイベントも同時に開催。パナソニックのインドネシアでの認知度向上に一役買った。

ジュビロ磐田も水面下で動きを見せている。7月に高比良社長らがインドネシア・スーパーリーグを運営するリーガ・インドネシア本社を訪問。来シーズン前のキャンプをインドネシアで行うことや若手選手の獲得も検討しているとみられ、U-23インドネシア代表の練習試合の見学などを行ったと現地紙で報道された。今月3日に行われたJリーグ合同トライアウトに参加したインドネシア人選手の獲得にも興味を示しているとされている。

他にも大宮アルディージャがプルシジャ・ジャカルタのクラブハウスを訪問し、練習試合実施などに向けた話し合いを行ったとの報道も現地で出ている。同クラブは今年10月に、タイとラオスでサッカー教室を開いた。来年以降、東南アジア展開を加速したい考えがあるため、近くインドネシア進出が実現する可能性も大きいだろう。

ISL

Jリーグとインドネシア・スーパーリーグの提携初年度となった2014年だが、インドネシアとJリーグが提携を開始した背景には、長く2つに分裂していたインドネシアの国内リーグが1つに統合されたということがある。八百長や給与未払いなどの問題も残されているが、クラブライセンス制度を導入するなど、少しずつ改善の動きがみられる。プルシプラ・ジャヤプラがインドネシアのクラブ史上初めて、AFCカップ準決勝に進出するなど、実力面でも頭角を現しつつある。インドネシアのサッカー界がレベルアップをしていくきっかけとなる大きな1年だったといえるのではないだろうか。

(アジアサッカー研究所/平井)