• ニュース

2015年6月19日 | アジア

東南アジアの五輪「SEA Games」閉幕、サッカーはタイが史上最多15回目の優勝

優勝したU-23タイ代表

優勝したU-23タイ代表

東南アジアのオリンピックと呼ばれ、ASEANが熱狂するスポーツの祭典「東南アジア競技大会(SEA Games)」が6月16日に閉幕した。第28回目を迎えた今大会では、開会式に先立ち、サッカーの1次リーグが5月29日に始まり、6月15日に決勝が行われた。シンガポールで開催された今大会では、前回王者のタイが圧倒的な強さを見せて、他を寄せ付けずに2連覇を達成。史上最多となる15回目の金メダルを獲得した。

初戦のラオス戦で6-0と大勝して勢いに乗ったタイは、1次リーグ5戦全勝で準決勝進出。準決勝では、インドネシアを5-0で一蹴し、決勝でも堅守のミャンマーを3-0で下して金メダルに輝いた。今大会の通算得失点を見てみると、24得点1失点。唯一の失点は、1次リーグ最終節で対戦したベトナムに与えたもの。

今大会では、タイの強さばかりがクローズアップされがちだが、堅守速攻で結果を残した2位ミャンマーと、三浦俊也監督のもとでハードワーク重視のサッカーを展開した3位ベトナムも、それぞれの“らしさ”を見せてくれた。

ミャンマーの守護神チョー・ジン・ヒョーは、準決勝と決勝でファインセーブを連発し、大会最優秀GKに相応しい活躍。ベトナムは、5ゴールで大会得点王(タイのチャナナン・ポムパ、ミャンマーのアウン・シトゥと同時受賞)に輝いたMFボー・フイ・トアンや「ベトナムのメッシ」ことFWグエン・コン・フオンなど、スピード豊かなアタッカー陣の活躍が目立った。

それ以外では、これまで“東南アジアのやられ役”だったカンボジアが、1次リーグでフィリピンを破る大金星。さらにミャンマーとも引き分けるなど確かな成長を窺わせた。開催国シンガポールは、インドネシアと熾烈なA組2位争いを演じたが、「インドネシアのイニエスタ」ことエヴァン・ディマスに決勝点を奪われて1次リーグで敗退した。

東南アジアは若年層の人口が多く、これはサッカーの世界でも如実に表れている。今大会で活躍した各国の代表メンバーはいずれもA代表でも主力となれる実力者ばかり。先日、ワールドカップ・アジア2次予選で日本がシンガポールに大苦戦し、ホームでスコアレスドローに終わったばかりだが、SEA Gamesで優勝したタイを筆頭とする東南アジア勢が、日韓豪優勢だったアジアの勢力図に一石を投じるときが来たのかもしれない。

(アジアサッカー研究所/佐藤)