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2017年2月28日 | タイ

ACLで鹿島がムアントンと激突、代表クラスを多数そろえる“新”タイ王者の戦力は?

AFCチャンピオンズリーグ(ACL)・グループステージ第2節が28日に行われる。第1節で蔚山現代(韓国)を2-0で下し白星スタートを切った鹿島アントラーズは、アウェイでタイリーグ王者のムアントン・ユナイテッドと対戦する。

タイといえば昨季まではブリーラム・ユナイテッドが5年連続でACLに出場していたが、その牙城を崩したのがムアントン・ユナイテッド。昨シーズンは開幕前の大型補強によって、スタメンにタイ代表の主力選手がずらりと並ぶ巨大戦力で4シーズンぶりにタイリーグを制した。

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なかでも注目は、今年7月から北海道コンサドーレ札幌に加入する「タイのメッシ」ことチャナティップ・ソングラシン。東南アジア諸国の代表チーム王者を決めるAFFスズキカップでは2014年、2016年と2大会連続で大会MVPを獲得。現在、東南アジアのベストプレーヤーの一人であることは間違いない。

その他、タイ代表の10番を背負うティーラシン・デーンダー、一昨年まではブリーラム・ユナイテッドの左サイドバックとしてACLでJクラブを苦しめてきたティーラトーン・ブンマータンら、急成長で脚光を浴びるタイ代表の主力選手の大半が在籍している。

また、ディフェンスラインには元日本代表の青山直晃が入る。2015シーズンにヴァンフォーレ甲府から加入して今季が3シーズン目。「ACLでJクラブを倒すこと」を最大の目標としてきただけに、鹿島のアタッカー陣と対峙する青山のプレーにも注目だ。

だが、ここに来てその充実の戦力が揺らぎ始めている。

今季開幕前には「タイのブスケツ」と呼ばれる攻守の要、タナブーン・ケーサラットをタイ人史上最高額の移籍金5000万バーツ(約1億6千万円)でチェンライ・ユナイテッドに放出。開幕直後にはタイリーグ通算119ゴールのブラジル人ストライカー、クレイトン・シルバが移籍金1億バーツ(約3億2千万円)で中国リーグ2部の上海申キンへと移籍した。

さらに、その直後にはタイ代表の不動のボランチであるサーラット・ユーイェンが全治6カ月の大けがを負うなど、昨季は国内で「ドリームチーム」と呼ばれたタイ最強クラブの屋台骨がぐらつき始めた。その状況に、Jクラブとの対戦に自信を見せてきた青山も「考えていたメンバーとかなり違ってきてしまった」と不安な表情を隠さない。

だが、そのメンバーで臨んだACLグループステージ第1節で、ムアントン・ユナイテッドはブリスベン・ロアー(オーストラリア)にアウェイで0-0のドロー。勝ち点3を手にしてもおかしくないゲームを見せ、選手層の厚さを示した。

25日に行われたタイリーグ第3節では、鹿島戦へ向けて複数の主力を休ませている。もちろん必要以上に恐れることはないが、年々目に見える進化を続けるタイリーグの王者は、Jリーグ勢にとってもかつてのように簡単な相手でないのは確かだ。

※ 本稿は「サッカーキング」にも掲載しています


本多 辰成(ほんだ たつなり)
1979年、静岡県浜松市出身。出版社勤務後、日本語教師としてタイへ渡る。その後、タイをベースにフリーランスライターとして活動。サッカーをはじめとした東南アジアのスポーツを中心に取材、執筆を行っている。東南アジア情報サイトやサッカーメディアなどにタイを中心とした東南アジア関連の記事を寄稿している。