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シンガポールにてサッカー少年と暮らしている私にとって今年の7月は忘れられない夏になりました。香川選手、丸岡選手が所属するボルシア・ドルトムントが私の住むシンガポールとお隣のマレーシアにやってくるのです!これは追っかけるしかない!ということでツアーを追跡することにしました。
今回のアジアツアーに参加した日本の方は主に旅行会社のツアーを使われていたようです。しかし私と家族(旦那と小学3年生男子)は地元密着型で!ということでなるべく公共交通機関を使って参加することにしました。今回は「移動」「ファンイベント」「試合」の3つの観点から彼らのアジアツアーを参加者目線で振り返ってみたいと思います。
《移動編》
シンガポールからマレーシアに入国するには実は「2シンガポールドル(約180円)」あればいい」ってご存知でしたですか?国営交通機関であるMRTで最寄りのウッドランズ駅まで行き、そこから同じく国営のバスでウッドランズ・トレイン・チェックポイント」まで向かう方法だとなんと2ドルで国境越えが可能です。ただEZ-LINKというプリペイドカードがないと支払い時に非常に面倒なのでご注意を。シンガポールの出国手続きを済ませほっとしてるとなんと向こう側に黄色いシャツを着た集団がいらっしゃるではありませんか!
ドルトムントの選手たちもちょうどその時間にマレーシア入国だったのです。(平日の昼間ですから)まわりには本当に人も少なくて皆さんとても穏やかに移動されていました。丸岡選手の笑顔がとても嬉しかったです。
《ファンイベント編》
ファンイベントはマレーシアもシンガポールも実店舗を使用して行われました。ドルトムントグッズ(主にユニフォーム)を買った人はサインもらえる権利を獲得というスタイルでした。私はシンガポールに住んでいるのでシンガポールのファンイベントに参加したのですが事前チェックがとても厳しく随分細かく個人情報を書かされました。
でも厳しいのはそこだけ。実際待っている時はものすごく穏やかな雰囲気でした。今回我が家はサインの権利は一人分だけで最終ポイント前まで私が同行して、その後は息子を一人で行かせることになっていました。
小学生ひとりということを店舗スタッフの事前チェック時に何度も話し、了解は得ていたのですがやはり不安。しかし、実際は違いました。サイン獲得時には店舗スタッフが息子に付き添ってくれました。チームスタッフからの申し出で私のカメラで写真も撮ってくれました。そして何より嬉しかったのは店舗スタッフが機転を利かせて大混雑の店内入口で息子が見える場所にて私が待つことを許可してくれたことです。チームスタッフ、店舗スタッフの臨機応援の対応に感動しました。
この暖かい雰囲気の元はどこなのだろう?と考察してみたのですがコミュニケーションの確認の容易さからくるリラックスムードでではないかと感じました。みなさん随時話し合っていました。英語が通じるっていう安心感は選手、スタッフをリラックスさせる効果が高いことを実感しました。(ドルトムントレベルのチーム所属選手で「英語が全くわからない」という選手はおそらくほとんどいないと思います。。)
《試合編》
日本のサッカーファンの方は今回の試合の開始時間の遅さに驚かれたのではないでしょうか。Kickoffは午後9時45分でした。理由はラマダン。ラマダンとは「ヒジュラ暦の第9月」のことを指します(断食という意味ではありません)。この月の日の出から日没までのあいだ、イスラム教徒の方々は義務の一つ「断食(サウム)」として、飲食を絶たなくてはいけないのです。このラマダンによりイスラム教の方々はこの期間は全体的に活動の時間がずれるので試合開始時間が遅くなりました。観客のスタジアムの入りも遅く、スタジアムの席がほぼ埋まったのは午後10時半を過ぎていました。
ドルトムントの選手は午後9時前に入場しました。「鼓笛隊」「花火」「発煙筒」が出揃い「ドローン」が上がるとバスが来るという非常にわかりやすい登場の仕方でした。
試合はドルトムントの圧勝でしたがジョホール・サザン・タイガースも見せ場は何度も作ったと思います。とても健闘したのではないでしょうか。
試合は結局午後11時半過ぎに終了しました。試合後にはセレモニーもありました。欧州の人には東南アジアの蒸し暑さは相当こたえていたようでした。
《アジアツアー、おすすめです》
今回小学生を連れてのアジアツアーを敢行したわけですがハードな日程になりました。私たちはスタジアム近くにホテルを取り、1泊して翌朝シンガポールに戻りました。
ツアーを追いかけて改めて感じたことはアジア特有のおおらかな温かさです。日本だとそれを「いい加減」というかもしれないけどピリピリ感のない穏やかなファンサービスに遭遇すると、こちらまで笑顔になりました。暑さは相当辛いのですがみんな笑顔なので釣られて笑顔で過ごすことができました。
好きなチームが日本の次に別の国に親善試合に行くのならぜひ、アジアツアーにも参加を検討してみてください。日本とは違った雰囲気を楽しめるとおもいます。
(Seina Morisako)