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2014年11月27日 | アジア

東南アジアサッカーの祭典スズキカップ開幕!大会スポンサーは日系企業だらけ

サッカーの東南アジア王者を決めるAFFスズキカップ2014がついに開幕した。2年に一度のサッカーの祭典に東南アジア中のサッカーファンが湧いているが、約4億人の人口を抱える東南アジア市場の開拓を狙う外資系企業の戦いも過熱している。

同大会の冠スポンサーは、言わずもがな日本の四輪車・二輪車メーカーのスズキだ。その他のオフィシャルスポンサーを見てみると、全8社中6社(イオン、味の素、エプソン、東芝、コニカミノルタ、WAKUWAKU JAPAN)が、オフィシャルサポーターでは全5社中3社(ファミリーマート、KUMON、ニコン)が日系企業による協賛となっている。

東南アジアで最も人気があるスポーツがサッカーとされているが、これに目を付けてブランドの定着と認知度向上を図る日系企業は多い。最近、元日本代表選手を含む大勢の元Jリーガーがプレーしていることで何かと話題のタイでは、2013年からトヨタが国内トップリーグのスポンサーにつき、大会名称が「トヨタ・タイ・プレミアリーグ」となった。トヨタは今年10月末から11月初めにかけて開催されたメコン地域の国際大会「トヨタ・メコンクラブ・チャンピオンシップ」でも冠スポンサーを務めている。

また、今回のスズキカップに出場しているチームで言えば、ベトナム代表のスポンサーを務めるのはホンダであり、マネージメントは電通が担当している。因みにバイク社会のベトナムにおいて「ホンダ」の二輪車は圧倒的市場シェアを誇る。ベトナム語ではHonda=バイクという意味が定着しているほどだ。シンガポールでは、エプソンが昨年、シンガポール・フットボール協会とスポンサー契約を締結している。

日系企業が東南アジア進出を図るのは、20代や30代の若い人口が多い東南アジアの巨大な消費市場を見込んでのものだが、これにJリーグ・アジア戦略室が推進する東南アジア戦略が重なって、日系企業によるサッカーマーケティングは大きなムーブメントとなりつつある。東南アジア版ワールドカップとの位置づけにあるスズキカップにスポンサードする日系企業の多さからも東南アジア市場の重要度が窺い知れるというものだ。

(アジアサッカー研究所/佐藤)

スズキカップのスポンサー企業

スズキカップのスポンサー企業